『艦これ』『この世界の片隅に』の呉に行ってきた。

この世界の片隅に(前編) (アクションコミックス)

この世界の片隅に(前編) (アクションコミックス)

と言っても広島は地形的に結構なお手軽現実逃避地観光地で度々行っているので、俺的にはなにをいまさら、みたいな部分があるのですが。
山と海があって神社仏閣が豊富で軍事拠点がある、みたいなの。結構好みの観光地です。
いまさら言うなら報告する必要はないんじゃない、とお思いの方もおられるでしょうが、報告する必要はあるんです。
辛いときにこのページを立ち上げて眺めるのです。オレ結構カラオケ大会とか携帯に録画してて職場で辛いときは眺めたりするよ。

写真アップ。旧呉鎮守府、略してくれちん。ちなみに横須賀鎮守府はよこちんで佐世保鎮守府はサーチン、舞鶴はまいちんだよ。

大和の建造所。大型建造で大和が作れるとかあれは、ネットのデマだろ……(大和とあきつ丸が出るレシピで資源をかなり溶かしている)

大和ミュージアムにも行ったのだが、武蔵と大和の進水式特展はまだだった。ちなみに常設では3DSの通信機能を使って軍艦乗組員の遺言を聞けるローカルネットワークサービスがある。なぜ子供のおもちゃにそんな現実を突きつけるような真似をさせるんだ……?


仕方ないからてつのくじら館に行った。ここはタダだから。でかいよね。いつも思うのだが、広島はなにもかもがでか過ぎる。
大和ミュージアム傍のショッピングモールYouMeタウンで食った広島風モダン焼きもでかくて食うのに困った。一人で呉にくると昼飯はいつもここで食っている気がする。



てつのくじら館物販所で潜水艦や海自の護衛艦を乙女ゲーキャラに改変した入浴剤を見つける。一人一人に細かい設定もある。
入浴剤キャラ一覧

こんごう型を買った。これをお風呂に入れればグレープフルーツな香に包まれて肩こりも腰痛も取れる。
こんごう、あったかくて気持ちいい……ッ。こんごうはいい香りがする……だめだ、浸かっていると逆上せてしまいそうだ……! こんごう、あぁ、出る……ッ!
という妄想絵図は俺の場合、男と男の構図になるのであまり嬉しくはない。

  
歴史の見える丘にも行く。ここは俺の中では宮原五丁目としてインプットされているが、観光客的にこの覚え方は多分、あまりよくない。

泊りは能美ロッジで。江田島にあるので、旧海軍学校の聖地巡礼地にならんこともない。


旧海軍学校は現在は自衛隊の学校です。


能美ロッジは便所が室内にないのだが、そこそこ安いし、眺めはいいし、温泉はあるしで、結構地元のひとも使っている印象です。
経営者の方針でるるぶからは外したらしいので、一般的な有名どころではないが、艦これクラスタ的には重巡洋艦利根の軽い博物館も設置してあるので利用してみるがよい。もし呉で艦これイベントがあって参加することになったら我輩じゃったら寝泊まりは絶対、能美ロッジにするのう。夕食朝飯付きで温泉あって一万円以内で済むので財布にも優しい。へんにデカい高級ホテルに泊まる必要はないのじゃ。
能美ロッジ
軍艦利根資料館
能美ロッジのすぐ目の前にあるよ。

江田島といえば村山三男の『あゝ海軍(59)』とリブートの海軍兵学校物語 あゝ江田島(69)』がある。
この映画、低予算でばりばりエンターテイメント志向なので、よく円谷英二の海軍ものと比較されるのだが、それは出来ればしてほしくない。
よくブログなどで有名、古典的作品と新作を比較して「ここはあの作品が突き詰めていた部分に足りない」とか「同じ志向を持つのだからあの作品のようにもっと掘り下げるべき」とかあってそういうのは読んでて気が滅入る。
一応詭弁としては「作品を愛しているからこそ、よくなって欲しいので苦言を呈しているんですよ!」という言い訳が成り立つが、この理論は要するに新入社員に入社式で「君たちには第二のジョブズになって貰いたい! まず第一にジョブズが心がけたことは○○なので、君たちもぜひ、見習うように!」
とか言う社長かなんかのスピーチとそう変わらんような気がする。
そういうのに限って変に自己啓発本からの引用が多いので「多様性」とか「個性」を尊重したいとか言いたがるが、ジョブズが大量に欲しいなら個性いらないだろう。
「ここをこうして欲しい」ならわざわざ古典や有名作品を振りかざす必要はない。名作はあなたの主張を守ってくれる印籠ではない。
これは褒めるのも同様。俺のブログでも結構やってるのであんまり大声で言えんけど。
ま、とにかく完全にやめて欲しいわけではないが、十行くらいの紹介分に五個も六個も名作の名前をだすのは勘弁してほしい。
その時点で作品じゃなくて名作の紹介になってるやんけ。まあ、そういうのって大抵アフィなんだろうとは思うけど。やってるほうも分かってやってる。みたいな。

あっ、すいません。つい愚痴が。これも呉という土地の優しさに甘えてしまう結果なのです……!


俺的聖地巡礼恒例! 聖地の古本屋!
ネットで下調べしておいた「アッシュ書店」に足を運ぶ。ネットで調べる限り、なんかここが呉の古本屋のボスっぽい……! 夕立は期待にどきどきしてきたっぽい……!
と思いきや現地に足を運ぶと、ドアには鍵が……! なぜ? 月曜日でもないし! と思っていたら店員さんが出てきて説明してくれた。
なんかここはネット通販のみなんだって……。

仕方がないので大和ミュージアム傍のYouMeタウンに戻ってヴィレヴァンに行く! 俺、東京とかのヴィレヴァン知らないからここが初体験! 脱ヴィレヴァン童貞!
よく分からないが色々あった。jazzとかrockとか初音ミクとか、澁澤龍彦とか、円城搭とか伊藤計劃とか、ホリエモンとか、百合とかBLとかアメコミがごちゃ混ぜになってた! でも買うようなものはないので、サングラスとかを買ってみる。

ちなみに同ショッピングモール内書店のフタバ図書とか啓文社に。日曜だったので夏服に身を固めた海自のひとが結構居た
あと、てつのくじら館もなんか海自のお兄ちゃんが観光客の記念撮影に付き合ってたんだけど、休日で大和ミュージアムに遊びに来てた海自お兄ちゃんのサービス?



旅行中に読んだ漫画など。


『ちょっとかわいいアイアンメイデン』(3)
ブログやツイッターで原作者の深見真氏がどんどん読んだ本や新作映画の情報を投下してくれるので、情報弱者としては非常にありがたく、せっせとふぁぼって書籍を購入しているんであるが、ジョナサン・ハイトの『社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学』とかヤマガタンが新訳したスキナーの『自由と尊厳を超えて』などの書名がでてくるので、このひとは独自の拷問を編み出すために読書をしているのではないかしらんという妄想に取りつかれる。スキナーっていえば環境管理型システムとか人間心理の「強化」の古典だし。
我羅著総統が凄い好みのキャラ。着物着てて京都弁っていうのに極端に弱いです。これは多分映画や書籍などの影響ではなくアニメ『舞-Hime』で京都弁キャラの静留さんと静留さん演じた進藤尚美さんの好演というか京都弁に寄る所が大きい……。俺は幻想怪奇クラスタでもあるので赤江爆とかも最低限だけは読んだつもりなんだけど、あのひとの京都ものの京都弁に感銘を受けたってのはあんまりない。俺の京都の80%はシンディーで出来ている。
残り20%は京都みやこメッセとかあの界隈周辺ですね。

『艦これアンソロ 横ちん』(5)
表紙が野上武志氏。後は……いつも通りかな。個人的には一巻で見かけた秋月伊槻と三巻のKirusuの荒い線が好きなんだけど。
常連組の津留崎優の安定した天龍田&提督のテンポのいいゆるギャグは好きよ。隼鷹と足柄、高雄の飲み会も、毎回、隼鷹と足柄に高雄が「バカと言って差し上げますわ〜」と叫んでいるだけなのも妙に起伏がなくてよい。

いつかビッグになった時に「広島旅行にはゴシック名訳集の文庫を持っていって波とエアコンの稼働音が静かに響く和室で矢野目源一訳のベックフォードに夢中になったのを思い出します」とかいうエッセイを書くときの為のアリバイ作りに『ゴシック名訳集成』を持って行ったのですが、読んだのは百合女子が喘いでいる漫画で、ロリコン着物少女に萌えていただけでした。


次回の更新は尾道になります。

ゴシック名訳集成暴夜(アラビア)幻想譚 (学研M文庫―伝奇ノ匣)

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海軍兵学校物語 あゝ江田島 YKC-004 [DVD]

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